いきなりですが、僕は不器用です。

いきなりですが、僕はとても不器用な人間です。

手先も不器用ですし、身体を動かしての作業もうまくできないというか、極めて下手ですし、普通に何かをやろうとすると能率を考えてうまく立ち回れません。そのため、この手の作業をしていると「遅い」「もたもたするな」「テキパキやれ」とかよく言われてきたものです。

ついでにいえば、ウソをつくのも苦手です。そのため、気取ったウソをつくことはできません（冗談は好きですけどね）。

実は考古学を勉強していた学生時代の頃、このことでずいぶん悩みました。特に発掘調査に行けばうまく図はとれないし、うまく掘ることもできない、だから発掘というものに苦手意識も持ちまくっていました。同時に長い間、「自分はこれでやっていけるんだろうか」とも考えたわけです。

今から考えたら、あれはあれで自分と向き合うプロセスだったのかな、と思います。人間って優れているところと苦手なところ、また輝けるところと暗い部分とがありますけど、それらをひっくるめて1人の人間なんだと今ならば思うわけです。

おそらくこういう悩みは人ならだれでも持ったり、それで苦しんだりすることもありますけど、いずれは笑って思い返すこともできることでしょう。悩んだり苦しんだりしているときは、将来笑って思い出せることではないように見えますけど、いつかどこかでなんとかなるものです。